REGLASからのお知らせ

REGLASが大切にする「3つのRe」と、枯れた思考の水平展開

このブログではREGLASの名前の由来と、込めた想いについてお話ししています


はじめに

「枯れた思考の水平展開」という言葉が、ずっと心に残っていました。

何かを劇的に変えるのではなく、すでにあるものを、別の角度から見つめなおす。
それは、足し算ではなく“再配置”。更新ではなく“再解釈”。

REGLASのガラス器は、そんな思考の延長線上にある道具です。

今回は、REGLASがものづくりの中で大切にしている
「rethink」「reglaze」「remember」──3つの“Re”について、少しお話しさせてください。

※「枯れた思考の水平展開」という言葉は、建築家・伊東豊雄氏のインタビューで紹介されていた表現から着想を得たものです。
劇的な変化ではなく、すでにあるものを別の視点から見直す——そんな思考に共感しています。


rethink(再考する)

──変わる時代のなかで、変わらないものの美しさを、もう一度見つめなおす。

REGLASのガラス雑貨は、もともと歯科医院や医療の現場で使われてきた実用品です。
薬品の保存に適した密封性や遮光性──それらは、長い年月の中で育まれた機能美でもあります。

時代が変われば、求められる形や意味も変わっていく。
それでも、「本当に良いものとは何か」をあらためて問い直してみる。

そこから、REGLASは始まりました。


reglaze(もう一度輝きを与える)

──古いものに再び手をかけ、時を越えて新たな命を吹き込む。

医療現場では、目立つことなく静かに役割を果たしてきたガラス瓶たち。
そんな存在が、暮らしの中ではふとした瞬間に光を受け、別の表情を見せてくれることがあります。

同じ形でも、同じ素材でも、
置かれる場所や使い方が変われば、そこには新しい輝きが生まれる。

REGLASは、レトロなガラス瓶の形をそのままに、
今の暮らしに寄り添う静かな器として、もう一度光を宿しています。


remember(記憶する)

──懐かしい記憶を呼び覚まし、暮らしの中に静かに宿す。

REGLASのガラス雑貨は、どれも手のひらに収まる、小さな器たちです。

そこには、かつて誰かが丁寧に手をかけ、
長い年月を経てもなお美しさを宿し続けてきた記憶が息づいています。

ひだまりの中で、ふと光を受けるガラス。
棚の隅で、静かに佇む小さな瓶。

そんなひとときが、日々の暮らしの中に、ささやかな温もりを灯してくれることを願っています。


おわりに

REGLASが大切にしているのは、
何かを新しくつくることよりも、すでにある価値を見つけなおすこと。
道具としての時間、記憶、静けさ──

それは、まさに「枯れた思考の水平展開」とでも呼びたくなるような営みです。

新しさの中にではなく、静かな再解釈のなかに、美しさを見出していく。
そんな思考と手仕事を、これからも続けていけたらと思っています。