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REGLASの頭の中

【コラム】見慣れた仕事を、外から見てもらうこと

【コラム】見慣れた仕事を、外から見てもらうこと

REGLASの運営母体である堀内製作所は、東京都江戸川区にある小さな町工場です。

全員合わせても10人に満たない、小さな会社です。日々、ガラスの研磨や切削、すり合わせなどの加工を行っています。

ガラスの仕事と聞くと、炉でガラスを溶かし、形をつくる場面を思い浮かべる方も多いかもしれません。

私たちの仕事は、ガラスを一から成型することではなく、成型されたものに研磨や切削、すり合わせなどの加工を施し、使える道具として仕上げていくことです。

そのため、自分たちの仕事をどこか控えめに見ていたところがあったのかもしれません。

毎日ほぼ同じ作業を続けていると、その技術や仕事の風景は、いつの間にか自分たちにとって「当たり前」のものになっていきます。

そんな中、今年に入って何度か工場を見学していただく機会がありました。

私たちとしては、いつもの仕事場で、いつもの作業をお見せしているだけです。けれど、見学に来てくださった方々は、とても興味深そうに、そして楽しそうに、その様子をご覧になります。

「何がそんなに面白いのだろう」

正直なところ、最初はそう思ってしまう部分もありました。

けれど、それは職人側と、外から見てくださる方との視点の違いなのかもしれません。

ガラスを削ること。磨くこと。すり合わせること。形を整えること。

私たちにとっては日常の作業でも、ものづくりの現場に馴染みのない方から見ると、そこには細かな技術や手順、長く続けてきた仕事ならではの作法があるように映るのだと思います。

後日、ある方と話している中で、

「工場は外から見ると、いろいろな機械があって面白そうだけれど、実際に何をしているのかは分かりにくい」

という話になりました。

その言葉を聞いて、見学に来てくださった方々が楽しそうに見ていた理由が、少し分かったような気がしました。

私たちにとっては見慣れた機械や作業でも、外から見ると、それが何のための道具で、どの工程で、どんな技術が必要なのかは分かりにくい。

そして、それは堀内製作所だけの話ではないのかもしれません。

外から見ると気になる機械や作業が並んでいても、そこで働く人にとっては、毎日の当たり前の風景になっている。

そういうものづくりの現場は、他にもあるように思います。

実際、私たち自身も工場見学を受け入れる前は、

「見せるような特別な技術も場所もないし、1時間ももたないのでは」

と思っていました。

しかし実際に見学していただくと、普段の仕事に関心を持っていただけるだけでなく、仕上がった品物にも、より愛着を持っていただけるように感じます。

さらに、こちらでは思ってもいなかった使い方や見立てを提案していただくこともあります。

積極的に「工場見学に来てください」と言うのは、なかなか簡単なことではありません。安全面や作業の都合もあり、いつでも自由にお見せできるわけではないからです。

それでも、ひとつの品物がどのような場所で、どのような手仕事を経て、皆さまの前に届いているのか。

その背景については、もう少し積極的にお伝えしてもよいのではないかと思うようになりました。

ガラスを一から成型する仕事ではなくても、形を整え、磨き、使える道具として仕上げていく工程には、その仕事ならではの技術があります。

REGLASで扱っている小さなガラス器具も、そうした日々の仕事の延長にあります。

見慣れた道具や作業の中にある価値を、外からの視点によって改めて知ること。

これは堀内製作所としての小さな気づきですが、ものづくりの現場には、作り手自身が見慣れすぎて気づきにくい価値が、まだまだあるのかもしれません。