出展者だった自分が、来場者としてHMJ2026を歩いてみた
2026年7月11日、12日に東京ビッグサイトで開催された「HandMade In Japan Fes 2026」。
今回はスケジュールの都合で出展申込みができなかったため、せっかくなら来場者として会場を歩いてみようと思い、12日の日曜日に行ってきました。
今年1月は出展者として参加しましたが、今回は初めてお客さんの立場で会場へ。
出展する側では見えていなかったことや、実際に歩いて感じたことを、個人的な視点で綴っていきます。
1月に出展した時の様子はこちらより。
【出店記録】HMJ2026 冬:初日「出会いと変化。洗練の空間で見えた2年目の手応え」
【出店記録】HMJ2026 冬:2日目「納得の1個を届けるために。試行錯誤の『引き算』」
開場前から感じたHMJの熱気
東京ビッグサイトには、午前10時45分頃に到着しました。
当日券を購入して入場待機列へ向かうと、すでに数百人は並んでいたのではないかと思うほどの人の数。

開場前から会場には大きな熱気があり、その光景を見ただけで圧倒されました。そして、この時点ですでに「今日は来てよかった」と、じんわり感じていました。
11時の開場後、列は思っていた以上にスムーズに進み、10分ほどで入場できました。
会場へ入ってすぐに目に留まったのが、xToolによるクリエイター作品とのコラボ展示です。
レーザー加工やUVプリントなどができる機械らしく、REGLASの商品づくりに直接関係するものではありませんが、ものづくりを支える技術の進化を興味深く見ることができました。
まだ展示ホールにも入っていないのに、すでにかなりテンションが上がっていました。

出展していた時には見えなかった景色
いよいよ西1ホールへ入り、まずはライブペインティングのエリアから見て回りました。
じっくりとライブペイントを見るのは初めてで、何もかもが新鮮でした。
目の前で大きな作品が描かれていく様子は迫力があり、自分にはない技術のすごさに鳥肌が立ち、ただただ圧倒されました。
作品を見るだけでなく、作品が生まれていく過程をその場で見られることにも、大きな魅力があるのだと思います。
そして会場内を歩いているうちに、
「自分は、こんなに大きくてすごいイベントに出展していたんだな」
という実感が、改めて湧いてきました。
出展者として参加している時は、自分のブースの準備や接客で精いっぱいで、会場全体を感じる余裕などはありません。
今回初めてお客さんとして歩いたことで、作品数の多さや出展者の幅広さ、会場全体の熱量をあらためて感じることができました。
ライブペインティングエリアからハンドメイドブースを半分ほど見たところで、いったん休憩。
会場内には来場者用の椅子が思ったより多く設置されていて、疲れた時に気軽に座れるのはとても助かりました。
フードエリアも多くのお客さんでにぎわっていたため、昼食はホール内の休憩スペースで済ませ、その後ふたたび会場を回りました。
作品の背景と、作り手との出会い
会場を歩く中で、作品そのものだけでなく、作り手との会話や背景に惹かれて購入したものもありました。
最初に立ち寄ったのは、ウクライナの方が運営していた「RUTA(ルータ)」さんのブースです。
ニュースでしか知らなかった国の話を、いろいろと聞かせてもらいました。
販売されていたものの中に、3冊の写真集がありました。そのうちの一冊が、実際に戦地へ赴いた方が現地で記録した写真をまとめたもので、ウクライナ語、英語、日本語の文章と写真で構成されていました。
私はもちろん戦争を経験していません。知っているのは、メディアを通して伝えられる情報だけです。
写真を見ていると、戦地にも、人が食べ、休み、言葉を交わす日常があることが伝わってきました。そのことに強く惹かれ、この写真集を購入しました。
政治的な意図ではなく、そこに暮らす人の姿や、日常を記録したものとして、手元に置いておきたいと思った一冊です。


続いて立ち寄ったのが、「花緒」さんのブースです。
一見すると木製の組子模様のコースターに見えましたが、実は3Dプリンタで制作していると聞いて驚きました。
隣に並んでいたペンダントもかわいらしく、作り方や作品についていろいろと話を聞かせてもらいました。
その中で、前回のHMJには出展者として参加したことや、今回は来場者として訪れたことなども話しました。
ペンダントを買おうか悩みに悩み、いったん、
「会場を回ってから、また来ます」
と伝えてブースを離れました。
出展していると、お客さんからよく耳にする「また来ます」という言葉。
それを自分が来場者として口にするとは思っていなかったので、少し面白く感じました。
一度離れて考えたい。ほかの作品も見てから決めたい。家族の意見も聞いてみたい。
そうした来場者側の気持ちを、今回初めて実感できたように思います。
その後、ちゃんとブースへ戻り、途中で合流した家族とも相談した結果、ペンダントではなく「結人」というチャームを購入しました。
現在はバッグに付けて使っています。バッグにもよく合い、気に入っています。



フードエリアでは、「ドットミソ」さんで色々な味噌の試食をさせていただき、味噌とたまりのセットも購入しました。
作り手から直接説明を聞きながら選べるのも、こうしたイベントならではの楽しさだと思います。


立ち止まることの重みを知る
結果的に、西1ホールを中心に4時間ほど歩き回りました。
どのブースも興味深く、作品だけでなく、それぞれの作り手が工夫を重ねて展示している姿にも、敬意を感じました。
そして出展者としての視点で振り返ると、これだけ多くのブースが並ぶ中で、一つのブースに立ち止まり、作品を見てもらえること自体が、実はすごいことなのだと分かりました。
会場を歩いていると、一つひとつのブースをじっくり見ることはできません。
気になるものが視界に入っても、そのまま通り過ぎることもあります。立ち止まっても、少し見て離れることもあります。
その中で、
足を止めてもらう
作品を手に取ってもらう
話を聞いてもらう
一度離れたあとに戻ってきてもらう
最後に購入してもらう
という一つひとつの行動には、思っていた以上の重みがありました。
出展者として参加している時は、どうしても「売れたか、売れなかったか」に目が向きます。
しかし今回、来場者として会場を歩いたことで、まず立ち止まってもらえること、興味を持ってもらえること、そして商品を購入してもらえることのありがたさを、以前より深く感じられるようになりました。
今後イベントへ出展する時には、どうすればお客さんの視界に入り、足を止めてもらい、自然に商品を見てもらえるか。
展示の高さや照明、店頭での立ち位置、説明パネルの見せ方など、今回会場で気づいたことを、REGLASの展示や接客にも生かしていきたいと思います。
そして何より、さまざまな作り手の作品や姿勢に触れ、ものづくりの面白さと尊さを改めて感じた一日となりました。

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